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修了生からのメッセージ

大栢 美緒さん
◆ プロフィール
  • 2014年 大阪大学法学部法学科 卒業
  • 2017年 大阪大学大学院高等司法研究科(未修者コース)修了
  • 2017年 司法試験合格
  • 2017年11月 司法修習(第71期)
  • 2019年1月 TMI法律事務所東京オフィス入所
  • 2021年11月 同所大阪オフィス勤務
◆ 今の仕事のやりがいや、仕事の面白さはなんですか?
 やはり、クライアントから頼りにされたときや感謝されたときにやりがいを感じます。
また、TMI総合法律事務所では、取り扱う案件の幅が広く、様々な案件に関わることができると同時に、案件ごとにチームを組んで取り組むので、様々な弁護士の先生と一緒に仕事をする機会があり、大変面白く、また、日々新鮮な気持ちで業務に取り組んでいます。私は、ロースクールで経済法を学んだこともあり、将来的には独占禁止法や下請法に関する業務を専門分野とできればと考えているところ、最近は事務所の先輩から独占禁止法や下請法に関する案件で声をかけてもらえる、頼ってもらえることも増え、やりがいを感じています。
◆ 弁護士になってみて初めて分かったこと(学生の頃は分からなかったこと)はなんですか?
 実際に弁護士としてクライアントから相談された案件に取り組むようになり、学生の頃に教科書や参考書で勉強したような、法的な理論によって結論がはっきりと分かれるような案件は少なく、むしろ、法的な理論のみでは白黒つけることが難しい案件が多いこと、また、実際に相談を受けた案件では、法的な理論に基づく検討のみではなく、相当かつ妥当な(さらにクライアントにとって有利な)形で解決するためにはどのように対応すべきかを検討する必要があると感じています。言うは易く行うは難しで、私も日々悩みながら取り組んでいます。
◆ 今の法律事務所(TMI法律事務所)に勤めることになったきっかけ・いきさつを教えてください。
 私は学生の頃から検察官を志望しており、司法試験の合格後も変わらず検察官を目指していたのですが、司法修習の経験を通じて、弁護士業務の幅広さとクライアントに寄り添ってサポートするという姿勢に魅力を感じ、司法修習の途中から弁護士を志望するに至りました(もちろん検察官も非常に魅力的で、志望を変更する際は非常に悩みました。)。ロースクール在学中にTMI総合法律事務所のサマーアソシエイトに参加した際に感じた、仕事も遊びも全力で取り組むという風土と勤務されている弁護士・弁理士の先生方やスタッフの皆様の人柄に惹かれ、私もTMI総合法律事務所で一緒に働きたいと考えるに至りました。
◆ LSにおける勉強で、とくに学部時代と比べて工夫したことなどについて
 私は法学部出身ですが、お恥ずかしながら、学部時代の私はあまり真面目な学生ではなかったので、ロースクールで一から学ぶつもりで勉強しました。入学当初はソクラテスメソッドという授業方式に戸惑うこともありましたが、だからこそ1つ1つの授業について予習と復習をしっかり行う習慣が身につきました。未修者コースでは、1年間で司法試験の必須科目の全てについて基礎から学ぶことができるカリキュラムが組まれていたため、2年生から既修者コースの同期と合流した際も、スムーズに授業についていくことができたように思います。また、ロースクールでは、全ての学生に24時間開放の自習室の固定席が与えられていたため、自分のペースで勉強することができました。
◆ LSでの交友関係は今も続いていますか?
 大阪大学のロースクールでは、1学年の人数が数十人程度で、他のロースクールに比べてそれほど大所帯ではないので、在学中に、同期はもちろん、先輩や後輩との関係も築くことができました。ロースクールを卒業してから5年以上経ちましたが、今でもロースクールの交友関係は続いています。例えば、あまり知見がない分野の案件の対応に悩んだ際に、ロースクールの友人に相談に乗ってもらうこともあり、とても心強いです。また、仕事の疲れをリフレッシュするため、飲み会やゴルフなどで集まることもあります。
◆ LSで学んでよかったと思うことはなんですか?
 ロースクールでは、基本的な条文の知識や事実認定の手法等、法律の基礎知識を身に着けることができました。また、答案に書くための規範や定義を丸覚えするのではなく、授業中外での教員や学生同士での議論などを通じて深く学ぶことで、実務の実践的な案件に取り組むための基礎となる法的な思考力も養うことができました。これらは日々の業務の中で生きており、私の礎となっていると感じています。また、大阪大学ロースクールでは、教員と学生の距離が近く、手厚いサポートを受けることができる環境が整っていました。例えば、学生一人一人にコンタクト・ティーチャーがつき、学習や学生生活に関する相談に親身になって対応いただけました。ロースクールの教員の先生方や共に切磋琢磨した友人達とのつながりは、私にとってかけがえのない財産です。
◆ 今後のキャリア、挑戦したいことなどご自身の将来像について教えてください
 前述したように、私は、将来的には独占禁止法や下請法に関する業務を専門分野にしたいと考えています。現状、独占禁止法や下請法に関する案件に携わる機会が多く、知見を深めることができているため、今後も引き続きこれら案件に積極的に取り組み、専門性を身に着けたいと考えています。また、独占禁止法に関する業務は、近年国際化の傾向が非常に強いため、海外の競争法に関する知見も深めたいと考えおり、留学も検討しています。
◆ 後輩へのメッセージをお願いします
 近年は、司法試験に合格しても就職は難しい、弁護士人口が増え飽和状態にあるから仕事がないなどと囁かれており、弁護士という職業の人気は低下し、弁護士になりたいという人の数は昔よりも少なくなっているのかもしれません。しかしながら、弁護士業務の幅は非常に広く、また、今後も拡大していくことが予想されますので、今後も弁護士が活躍する場はますます増え、弁護士業界の未来は必ずしも暗くはないと考えています。
 ロースクールで学んだことは、日々の業務の中で生きていると感じています。まずは、ロースクールでの授業にしっかりと取り組むことが、司法試験の合格はもちろん、その後の仕事へもつながると思います。応援しています!
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