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研究科長室より

大阪大学ツアー

2019/12/04

 師走です。12月末に文科省に連携協定の認定を求めて申請する予定で、法曹コースを阪大法学部に設け、法学部と高等司法研究科との間で連携協定を結ぶ準備が進んでいます。法曹コースは、法学部と法科大学院の一貫教育を可能にし、法科大学院在学中の司法試験受験と組み合わせることで、予備試験に流れていた層を法科大学院に呼び戻し、あるいは予備試験合格者が法科大学院を中途退学してしまうことを避けるために設けられることになっています。しかし私は、予備試験制度をそのままにした制度の改変にどれほど効果があるのか、疑問をもっています。法科大学院が法を学ぶ意義と楽しさを実感できる場にならなければ、試験だけで司法試験受験資格が得られる予備試験には対抗できないでしょう。

 大学の法学教育は、単なる試験合格の手段ではなく、知的刺激に満ちた面白いものだ、ということを分かってほしい。そんな思いから、私は機会があるごとに、学部生や高校生などに法学の面白さを体験してもらえる模擬授業を行っています。今日はその一つ、「大阪大学ツアー」の紹介です。1116日に大阪府下のGLHS(グローバルリーダーズハイスクール)の生徒に対する高大連携の取組である「大阪大学ツアー」が行われました。当日は、150人ほどの高校生(2回に分けて実施しました)に「人から話を聞く」ことを切り口に模擬証人尋問を体験してもらいました。模擬法廷で、実際に検察官役、弁護人役、証人役を演じてもらう、というものです。「主尋問では誘導尋問は禁止」、とか「反対尋問では主尋問に対する答えをどうやって崩せるかを考えて」という程度の簡単なルールの説明だけをして、実際に尋問をしてもらったのですが、ハプニングも想定外のやりとりも飛び出して、参加してくれた高校生にも楽しさを実感してもらえたのではないかと思います。

 

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