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研究科長室より

学生の声を聴く

2021/06/03

 昨年経験したオンライン授業は、学生同士、あるいは学生と教員との交流が少なくなったことが大きな課題でした。授業の前後に教員を捕まえて質問するという、それまで当たり前だった機会もなくなってしまったのです。そこで私もオンラインのオフィスアワーを定期的に設けてはいました。それでも、参加者は少数の同じメンバーに限られていて、学生との接点が極端に少なくなっていたと思います。

 これに対して、今年は対面授業を維持しています。5月に入って、学生も授業に慣れてきたのか、質問に来る人も増えてきました。5月の後半からは、コンタクトティーチャーの定期面談も始まっています。昨年はリモートでの面談が多かったので、どうしてもじっくりと話を聞くことができなかったように思います。そこで、面談をした2年生、3年生には、「去年と比べてどうですか?」と尋ねています。ほとんどの学生が「去年は友達ができなかった。」、「自分が授業についていけているのかが分からず、不安だった。」などと答えているのが印象的です。オンライン授業中心の去年の状況が、いかに学生を孤立させていたのかを、改めて知りました。

 また、5月の第2週に実施された授業改善アンケートが返ってきたので、自由記載欄に書かれた意見や感想を読んでいます。これも文字に書かれたものではありますが、学生の率直な声を聴く機会です。昨年は、録音状態が悪いなどの技術的な問題への指摘がほとんどでした。今年も感染への不安から登校できない学生や体調不良の学生は授業の録画をオンデマンドで視聴しているので、質問に答えている受講生の声が聞こえない、といった指摘はあります。それよりも特徴的なのは、授業に出席しているからこその意見や注文が多いことです。昨年は受け身で授業を視聴することが多かったのに対して、今年は教室で時間と空間を共有しているので、より積極的な意見が出されているということでしょう。

 63日には、昨年度の成績優秀者の表彰式を行いました。そこでも受賞者と懇談の機会を設けました。困難な状況の中で学習成果をあげた受賞者の話は、私たち教員にとっても参考になるものでした。


受賞者との懇談の様子

 

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