2024/09/18
2004年に法科大学院が創設されて20年が経過しました。本研究科も法科大学院元年に立ち上げられました。つまり、今年は本研究科創立20周年に当たります。創立20周年を記念して何かできないか、という声は昨年末あたりから出ていました。組織の創設を記念して行われる周年事業にはいくつかの類型があって、シンポジウムや講演会を開催する等、様々なアイディアがありました。しかし、あれこれあって、結果的に修了生交流パーティーを開催しようということでまとまりました。パーティーの詳細はこのURLをご覧下さい。
10年前の研究科創立10周年のときは、記念シンポジウムの開催という形で行事が組まれました。そのときは大阪大学法学部の創立60周年記念事業と連携し、フォーマルな式典も加えた比較的規模の大きい行事に発展させたと記憶しています。もちろん、修了生たちが集うパーティーもありました。しかし、法学部創立60周年記念事業と連携した結果、そちらの行事の中に埋没した感も拭えませんでした。今年、法学部創立70周年記念事業の方は、法学部同窓会(青雲会)が中心となった、2つの主要教室に録画配信システムを設置するという企画が進行中です。本研究科もまたこの事業に全面協力していますし、70周年と20周年の事業を連携させること自体は有意義であると思っています。
ただ、これとは別に、本研究科の修了生が一堂に会する機会の提供があってもよいのではないかと考えていました。実際、他大学の法科大学院でも、創立20周年を記念して修了生が集合する行事が企画されているようです。その開催主体は様々であって、同窓会が主体の開催もあれば、同窓会と研究科の共催もあるようですが、研究科主体の開催はどちらかというと少数かもしれません。それでよいのか、という疑問もないわけではないものの、20周年という節目はやはり得がたい機会であると思われますし、そういう口実がなければ、全国各地に散らばった修了生同士が互いの存在を確認し合う機会も見出しがたいのではないかと思って、汗をかくことにしました。
本研究科の修了生は共に実務法曹を目指して切磋琢磨した経験を共有しているでしょう。とはいえ、最も昔の修了生でも、修了後まだ20年しか経っていませんから、追憶にふけるほどの年月を共有しているとはいえません。本研究科の修了生に認められる共通性があるとすれば、それは研究科で培った法的素養を糧に、社会において重要な役割を果たしているという点でしょう。そこに、修了生同士が集まって意見交換し、連携可能性を模索してみる意義があると考えました。研究科が架け橋となることで、修了生(さらには修了生と在学生)間の絆を再確認する機会が提供できるのなら、研究科としても、本望であると思うのです。
修了生交流パーティーへの参加をきっかけとして、本研究科修了後、全国各地に巣立っていった修了生の皆さんが再びここに戻り、過去と現在と未来を語り合ってくれたら、きっと昨日までとは違う景色が見えてくるのではないかと想像しています。今回は本研究科がその場を提供するので、この機会を存分に利用していただき、次回以降は、修了生の皆さんのイニシアチブで新しい可能性を追求して欲しいと切に願っています。本研究科も奮闘する皆さんを一生懸命応援いたします。