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修了生からのメッセージ

松浦奨さん
◆ プロフィール
  • 2014年3月 大阪府立茨木高等学校卒業
  • 2018年3月 大阪大学法学部法学科卒業
  • 2020年3月 大阪大学大学院高等司法研究科(既修者コース)修了
  • 2021年1月 令和2年度司法試験合格
  • 2022年4月 司法修習終了(第74期)
  • 2022年4月 堂島法律事務所入所
◆ 今の法律事務所に勤めることになったきっかけや、仕事の内容について教えてください。
 大学院生の頃に、事務所のパートナー弁護士の講義と事務所でのアルバイトで実力を評価してもらえたこと、が大きかったと思います。講義もアルバイトも就活のためのものではありませんでしたが、運が良かったと思います。
 現在は、入所したてということもあり、自分で取ってきた仕事ではなく、パートナー弁護士が依頼を受けた仕事をお手伝いさせてもらっています。
◆ 弁護士になってみて初めて分かったこと(学生の頃は分からなかったこと)はなんですか?
 法律は社会と密接不可分なものであり、切り離して考えられないということは、弁護士になって痛感します。法律を単なる学問・司法試験の科目と短絡的にとらえるのではなく、「この法律・規定は、社会においてどのような役割を果たしているのだろうか」という素朴な疑問を持って考えてみることはとても大切なことです。そのような素朴な疑問が法律の理解の深さにつながります。
◆ LSではどんなことに留意して勉強していましたか?
 「勉強の方法」は多くの人が関心のある事柄だと思います。ただ、私は、まずすべき努力は、一足飛びに勉強の「質」を高めることに注力することではなく、勉強の「量」を増やすことだと思っています。「量」をこなしていく中で、「質」の低い勉強方法を切り捨てて、今の自分にとってベストな「質」の高い勉強方法にたどり着けるからです。
 合格者が「この勉強方法はよかった。これは皆やるべきだ。」と言っていたら、思考停止でそれに飛びつきたくなる気持ちはよくわかります。私も飛びついたことがありました。しかし、それは当該合格者にとってベストな勉強法に過ぎず、自分にとってもベストな勉強方法とは限りません。万人共通の「ベストな勉強方法」なるものがあれば、皆やっています。
 私の話でいえば、講義込みで毎日10時間程度は勉強に時間を費やしていました。その中で、私にとって合わなかった勉強方法もたくさんしました(まとめノートをつくる、短文事例問題集を頭から全て答案作成する等)。私は過去問を解いていると、理解がしっかりしている分野が出た際は形式・内容共に充実した答案になるが、理解があやふやだと答案の内容は勿論形式も崩れていく傾向にあったので、とにかく知識のインプットに力を入れていました(理解に苦しむ判例は調査官解説を読んだり、教授に質問したりしてある程度納得するまで調べる。各論点について、規範を導くための条文上の理由・理論上の理由・実際上の理由のすべてを口頭で説明できるようにする等)。
 結局、どんな勉強方法がベストか、というのは本人にしかわかりません。量をこなしながら、試行錯誤して自ら探り当てるしかありません。思考停止で他人の勉強方法を盲信するのではなく、自分だけの勉強方法を見つけましょう。
◆ LSでの交友関係において今もつながりはありますか?
 週に1回、仲の良い友人で自主ゼミを組んでいましたが、その友人とは今でも交流があります。教員の先生方とも、仕事で顔を合わせることもあったりして、大事なつながりだと思っています。
◆ LSで学んでよかったと思うことはなんですか?
 司法試験に合格できたことは勿論、法律自体の面白さを教えてくれたLSには感謝しかありません。
◆ ご自身の将来像について、今後のキャリアや挑戦したいことなどがありましたら教えてください。
 まだ弁護士になったばかりなので具体的なイメージは沸いていませんが、同業者から見ても「法律のプロ」と思われるように、分野横断的に知識・技術を磨いていきたいと思っています。そのためには日々の努力が必要不可欠ですので、学生の皆さんに負けないくらい日々勉強していきたいと思っています。
◆ 後輩へのメッセージをお願いします
 司法試験に合格すれば、多くの人は法曹三者のいずれかになるでしょう。「とりあえず司法試験に合格することが第一だから、後のことは合格してから考えればいいや」という考えは痛いほどわかりますが、「法律」で飯を食っていく以上、「法律」を深く学ぶことからは逃げられません。「法律」を深く学んでおくことは、法曹三者になってからだけでなく、司法試験合格にも必ず役に立ちます。急がば回れ、です。逃げずに頑張りましょう。
 そのためにも、失礼な言い方かもしれませんが、教授陣は有効活用しましょう。各法律科目において教授・准教授の地位まで上り詰めた教授陣の持つ豊富な知識・経験を有効活用しない手はありません。学生であれば、いくら質問してもタダなのですから。教授陣に気兼ねなく質問できるのは学生の特権です。社会人になってからはそうはいきません。もし教授の部屋まで行くのが怖い、ということであればメールでもいいのです。阪大ローの教授陣は非常に面倒見が良いですから、1を質問すれば100で返ってきます。教授陣が困ってしまうくらい、質問攻めにしてやりましょう。
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